荷物の整理をするときに、涙が出る。
午後2時ころに、パートの仕事(タクシー運転手)から帰宅する。
俺は、このアパートを売って、モンゴルで永住するので、荷物や家具を
片付けている。
毎日、少しづつ、片付けている。
破棄処分の荷物は、俺の軽自動車で、市の環境センターに
運んでいる。
2人の、子どもの思い出がいっぱいの写真、手紙、学校の作品など、
つらいけど、少しの写真以外、全部、破棄処分しなければならない。
写真はモンゴルに持参する。
荷物の整頓をしながら、涙を流す。
つらいよ。
本当に。
さながら「遺品整理」のようだ。
おれも見覚えのあるおもちゃも出てきた。
どれもこれも、捨てるのは忍びない。
つらいよ。
モンゴルは7月に郵便の船便を廃止したので、わずかの荷物だけ携帯
することになった。
美しい日本と、かつての楽しい家族の思い出を、全部捨てるのは、俺は、
本当につらいよ。
生まれ故郷と、兄弟&姉妹、今は亡きやさしかった父母。
結婚して築いた家族も、「今は昔の物語」になった。
俺の余命はあと10年と思い、
発展途上国の見本となるような、子どもの教育支援、貧困母子の生活向上
などに、残された時間のすべてを投げ打つことにした。
そして、異国で死ぬことにした。
人は、思い出の人々と別れて、
人は、早かれ、遅かれ、いずれ、一人で人生の幕を閉じることになる。
おれの、2人の子どもは、長女はまもなく30歳か?
長男は27歳位か?
今頃、どこかで、元気で暮らしていることを願っている。
いずれ、親子も惜別の時が来るのだから。
おれは、少し早すぎた。
残念だ。
おれは、仕事は10月末で終わりにする。
アパートを処分して、モンゴルに片道切符で行くのは、11月末の予定だ。
もう二度と、祖国の日本に帰る事はないだろう。
おれは、人生の終着駅にたどり着く為の、スタートの始まりだ。
おれの人生は、本当に、波乱万丈だよ。